「人(霊止)還りの道」433編


昔から男として
女の心と身体の美しさを賞め称へるについては
どんな偉大な美術家だつて
詩人だつて
まだ十分に成功したものはない

粘土を捻つて人間を拵へたといふ神様や
猿や犬などには
それほどに感じないだらうが
すくなくも
吾々の目に映る女の魅力は大したものだ

しなやかに長い髪の毛
それを色々の形に整理して
面白く美しく飾りたてた頭
皮下の脂肪分のために
骨ばらず筋張らい肉体
トルソだけでも
いやモツと小部分だけでも
吾々の礼拝すべき価値が充分にあるやうだ

アノ髯の生えぬ
滑々した頬だけでも結構だ
むつちりと張つた乳房だけでもよい
握れば銀杏になり
開けば梅干になる指のつけ根の関節に
可愛らしい靨のやうなクボミのはいる手頸だけでも結構だ
足だつて柔らかくて氣持ちがよい

そこへもつてきて
女は身を粧ふことに
時間と精魂とを尽して省みない
美しい本能をもつてゐるから
玉はますますその光を増すばかりだ

声帯が高調に張られてゐることも
男の耳には嬉しい清い響きを伝達する
一体は受動的な性情から
挙措物静かに
しとやかに
言葉にも稜がなく
控へ目なのも女の美点だ
女といふものは
どこに一つ点の打ちどころがないやうだ

天地開闢以来
如何なる天才が現はれても
つひに賞め切れず
称へ尽されなかつた女の心と身体との優美を
なにほど俺たちが躍起となつて述べたところで
詮なき次第だ
ただただ謹み敬ひ
永遠無窮の平和の守神と崇め奉るより外はない

・・・「人(霊止)還りの道」434編へつづく

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