「オーストロネシアンの軌跡」


小笠原(英名ボーニン・アイランズ=無人の島)
ボーニンとは日本語のブジン=無人の音
小笠原諸島は現在は東京都に含まれていますが太平洋戦争直後はアメリカの領土でした
今から約1000年以上は誰のものでもなく2000年以上前は伊豆七島から小笠原にはオーストロネシア人(南島人)の言葉を話すミクロネシアの一部だったと伝えられてます
小笠原諸島の南端にほど近い北硫黄島には古代の「石斧」がよく見つかります
パラオやサイパン・ハワイ・北マリワナ諸島などの南海の諸島で見つかった3600年~1200年も前に使われていた石器と同じものです
この石斧と同じものは鹿児島の縄文遺跡や八丈島からも出土してます
環太平洋の西半分から出てくる石器時代の遺物は黒潮に乗る海人族の南海交易の置き土産であり彼らの間にはある共通の始祖伝承があります

(1)洪水伝説
(2)兄妹あるいは母子(中には犬)との近親相姦型の子孫誕生伝説

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「マランガンの仮面」
文久元年に咸臨丸の乗組員が立ち寄った小笠原で「マランガン」と云うニュービスマルク諸島などに見られる仮面ととてもよく類似した仮面を発見しました
マランガンの仮面の側頭部の模様には巻貝の渦巻か雄羊の巻き角に見えるものが描かれていますが小笠原の仮面には渦巻とはやや違う感じの絵柄が書かれてます

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ミクロネシア人は「イモガイ」「ゴホウラ」「オオツタノハ」をとてもよく利用していました
その中でもゴホウラはフィリピンからボルネオあたりまでの海にしか生息しない貝であり日本では沖縄南部の八重山・先島が北限です
それを運搬したのは五島・久米・奄美の隼人であり西九州人(長崎・島原・五島にいた隼人)の介在もありと北部九州人はそれら貝の消費者でした
ゴホウラやイモガイにとどまらず夜光貝(掖久貝・やくとは屋久島のこと「やこう」は掖久が訛ったので夜光は後からの銘銘)・スイジガイ・タカラガイ・子安貝(シャコガイ)などなどがあります
沖縄諸島はそれらの貝の加工場遺跡が数多く出土されます
沖縄で加工したものを隼人が北部九州に運び宝物であり中でもゴホウラ腕輪は稀少で権威の象徴と云われます
縄文以後の海の道・貝の道とはオーストロネシア人種によって先史時代からすでに開発されてきた太古からの黒潮海路です

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「黒潮海路」
黒潮は日本列島に本マグロなどを導く暖流でありその大本はメキシコ海流です
メキシコ湾流は太平洋をアメリカ大陸からハワイ南部を通って東シナ海スンダランドまで運び黒潮に乗って北上し日本列島を通って再びアメリカへ帰っていく地球最大の「海の高速道路」です

スンダランド(インドシナ亜大陸)に突き当たる直前にメキシコ湾流は北の小笠原諸島から降りてくる暖流をサフルランド(ニューギニア・オーストラリア)あたりで巻き込み太平洋のミクロネシアを循環する小さな渦潮海流になっていて伊豆諸島→小笠原諸島→マリワナ諸島→ヤップ諸島→ニューギニア→そして黒潮となって沖縄諸島に沿って北上してくるのが黒潮です
黒潮海路そのものが海に住むものにとって「うず潮」であり渦巻の最初の誕生はここにあります

循環・リーインカーネーション・再生・海こそまさしく南の人々の思想の源です
そうした再生する死生観や神仙思想は南の海辺ではぐくまれてきて太古からの潜在意識下の宗教観念となりました

ニライカナイ

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アボリジニに至る海の道からやってきた人々オーストロネシアンとはミクロネシアやアボリジニから来た道は人類学・遺伝子学では最古の移動ルートであり海人を東南アジアから南太平洋に送り出す「第一の出アフリカ」であり彼らはアフリカ系の色合いを強く残しながら東南アジア人と混血しました
小笠原諸島八丈島は黒曜石の本場であり小笠原の黒曜石を関東地方へ運んだのは彼らです
そして小笠原には隼人も行っていてここで言葉や伝承は受け継がれ血も混じったと云われてます
沖縄の港川人の骨格にはかぎりなくミクロネシア人に相似した部分が多く見つかりそれは日本の鹿児島の縄文人とはあきらかに違う顎を持ってます
北米大陸のフロリダと云う太平洋の裏側から彼ららしき痕跡が見つかったりします
エクアドルあるいはペルーあたりでもそうした彼ら古代人の残照が見つかることがあります
彼らは口に炭を含みかみくだいて洞窟や暗がりの岩壁に自らの手形を残しそしてまたいずこかへと消えていくアフリカン的な海人民族です


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