「契丹古伝」


契丹とは東アジアの諸民族との関係が深い民族であり契丹古伝とは秘本であり契丹王家が発見したと云う神秘的な詩に絡めて史料を収録されたと云われている書物です
その史料のほとんどは東アジア(日本を含む)について述べたものであり紀元前の古代日本の姿を垣間見ることができます

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第1章~13章まで一部抜粋であり第46章まで存在してます

<第1章>
曰若稽諸
傳有之曰
神者耀體
無以能名焉
維鑑能象
故稱鑑曰日神體
讀如戞珂旻

ここにこれをかんがふるに
伝にこれ有りて曰く
神は耀体
以てよく名づくる無し
これ鑑能くかたどる
故に鑑を称して日神体と曰ふ
読んで戞珂旻(かかみ)の如し

鏡を「日神体」を意味する「戞珂旻(かかみ)」と云う伝承が記されてます

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<第2章>
恭惟
日祖名阿乃沄翅報云戞靈明
澡乎辰云珥素佐煩奈
淸悠氣所凝
日孫内生

うやうやしくかんがふるに
日祖
名はあのうしふうかるめ
しうにすさぼな
清悠の気の凝る所に澡す
日孫
内に生る

天照大神の別名「オオヒルメ(大日孁)」と酷似する名です

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<第3章>
日孫名阿珉美辰沄繾翅報順瑳檀彌固
日祖乳之
命高天使鷄
載而降臻
是爲神祖
蓋日孫讀如戞勃
高天使鷄讀如胡馬可兮
辰沄繾翅報
其義猶言東大國皇也

日孫名はあめみ・しうくしふ・すさなみこ
日祖
之に乳し
高天使鶏に命じ載せて而して降りいたらしむ
是を神祖と為す
けだし日孫読んでかもの如く
高天使鶏読んでこまかけの如し
辰沄繾翅報は其の義猶東大国皇と言ふがごとき也

順瑳檀彌固(すさなみこ)とは日本神話の素戔嗚尊(すさのをみこと)に酷似していて素戔嗚尊は荒ぶる神とされるが順瑳檀彌固は日孫の地位を得てます

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<第4章>
族延萬方
廟曰弗莬毘
廷曰蓋瑪耶
國曰辰沄繾
稱族竝爲辰沄固朗
稱民爲韃珂洛
尊皇亦謂辰沄繾翅報
神子神孫國于四方者
初咸因之

族萬方にはびこる
廟を弗ふとひと曰い
廷をこまやと曰い
国をしうくと曰い
族を称して並びにしうからと為し
民を称してたからと為す
皇を尊んで亦しうくしふと謂う
神子神孫四方に国する者
初めみな之に因れり

弗菟毘(ふとひ)とは国皇の祖先神をまつる霊廟です

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<第5章>
或云神祖名圖己曳乃訶斗
號辰沄須瑳珂
初降毉父之陰
聿肇有辰沄氏
居於鞅綏之陽
載還有辰沄氏
是爲二宗
別嗣神統顯于東冥者爲阿辰沄須氏
其後寧羲氏著名五原諸族之間

或は云ふ
神祖
名はとこ曳乃訶斗
号はしうすさか
初め毉父の陰に降り
ここに肇めて辰沄氏有り
あしの陽に居り
すなわちまた辰沄氏有り
是を二宗と為す
別に神統を嗣けて東冥に顕はるる者を
あしむす氏と為す
其の後寧羲氏
名を五原諸族の間に著はす

図己曳乃訶斗を浜名氏はとこよみかどと読み常世の帝と解したり月読尊(天照大神の弟神)と述べてます

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<第6章>
因亦念之
雖世降族斁
瓜瓞猶可繹綿緒而格其原壤
例如瑪玕靺鞨渤海同聲相承
珠申粛愼朱眞同音相襲
傳統自明也矣
乃爰討探舊史作次第如左

因って亦之を念う
世降り族やぶると雖もくゎてつなほめんちょをたづねて其の原壌にいたるべし
例へば瑪玕・靺鞨・渤海、同声あいうけ
珠申・粛慎・朱眞、同音相つげるが如し
伝統自づから明らかなり
ここに旧史を討探し次第をなすこと左の如し

「瓜瓞」~「綿緒」は「詩経」の「大雅」にある表現
「綿めん々めん瓜か瓞てつ」瓜(大瓜)・瓞(小瓜)が綿々とつながる様子で子孫の増え広がる様を表現したものに由来し子孫に繋がっている蔓(つる)の緒(いとぐち)をたどればその根元に到達できると云うことを述べてます

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<第7章>
塢須弗耶馬駘記曰
其國所以未嘗隤頽者
職由潭探上古・明覯先代・審設神理・善繩風猷
一曰秋洲
讀做阿其氏末
蓋亦因于阿其比也

うすほつの耶馬駘記に曰く
其の国未だかつてくゎいたいせざるゆえんの者は
職としてふかく上古を探り明らかに先代をみ・審らかに神理をつらね・善くふういうを縄ただすによる
一に秋洲と曰ふ
読んであきしまとなす
蓋し亦あきひに因るなり

日本の別名を「あきしま(秋津島)」であるとしその由来を阿其比(あきひ)と云う語と述べてます

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<第8章>
氐質都札曰
阿藝也央委也陽委也潢弭也伯弭也潘耶也淮委也
列名聯族
尋其所由
皆因於秦率旦阿祺毗矣

つちたせに曰く
あきやわいややいやわいやはいやはいやあいや名を列し族をつらぬ
其の由る所を尋ぬるに皆すさなあきひに因よれり

秦率旦阿棋毗と云う概念にちなむものであるとしそれらがみな東族に属すると云うことを述べてます

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<第9章>
止浥婁異種
原稱羊鄂羅墜
本浥且之地也
神祖伐懲元兇
化育久之

止ただあふろうは異種
原称はやおろち
もとおその地なり
神祖伐って元兇を懲らし
化育之を久しうす

羊鄂羅墜(やおろち)とは東北アジアのオロチョン族のことです

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<第10章>
命令作澡
然後容爲河洛
賜名閼覆祿
卽浥婁也
或曰閼覆祿禊誓之謂也
故至今爲成者
指其不渝於閼覆祿大水焉

命じて澡をなさしめ
然る後容れてからと為す
名をあふろと賜ふ
即ちあふろうなり
或は曰く
閼覆禄は禊誓を之れ謂ふなり
故に今に至るまで成を為す者
其のかはらざるを閼覆禄大水にさす

神祖が「閼覆禄」と云う名を与えたことが浥婁(おうろう)の名の由来です

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<第11章>
汗美須銍曰
神祖都于鞅綏韃
曰畢識耶
神京也
敎漾緻遣翅雲兢阿解治焉

かみすちに曰く
神祖
あしたに都す
ひしやと曰ふ
神京なり
やちくしうくあけをして治めしむ

「耶」は「京みやこ」または「宮みや」の意味を顕わしてます

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<第12章>
又敎耑礫濆兮阿解
居戞牟駕
曰高虛耶
是爲仲京

またしらひきあけをしてかむかに居らしむ
かこやと曰ふ
是を仲京とす

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<第13章>
敎曷旦鸛濟扈枚
居覺穀啄剌
曰節覇耶
是爲海京

あたかしこめをしてかくたらに居らしむ
しほやと曰ふ
是を海京と為す

節覇耶(しほや)とは潮しおのみや(こ)とであり「海京」です


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