「人(霊止)還りの道」20編


上の為す所
下これに倣ふ

神代の昔
邪神の宮殿の奥の間の床下より二本の太き筍が生え見る見るうちに床を押し上げ瞬く間に棟を突き抜き屋内屋外はほとんど竹藪となりました
これに邪神は大いに怒り長刀にて大竹を片っ端からすべて切り捨てこれを門戸に飾り立てました

神代の昔
邪神の宮殿の奥殿に常磐の松が生え居室がすっかり塞がりました
これに邪神は大いに怒り従者に命じて大鋸にて松の枝葉や幹をすべて伐り取り除かせ根無し松を門戸に飾り立てました

神代の昔
邪神の園内で姫神が梅の木となり瞬く間に宮殿一杯に枝を張り傘の如き花を咲かせました
これに邪神は大いに怒り従者に命じて鉞や鋸にて梅の枝葉を幹をすべて切り捨てこれを門戸に飾り立てました

これが現在の
正月に門戸に砂盛をして松竹梅を飾る起源です

神代の昔
ある木の実を食すると眼が疎くなり耳が遠くなることからこの木は無しの木と云われその実は目無しの実と云われました
これがありのみの起源です
このありのみが転訛して現在の梨の実となりました

神代の昔
ありのみを食して眼が弱者となり耳が聾者となった者に対して匂い麗しき草花を髪の毛に挿したところ耳が聞こえるようになりました
この花を菊の花と云い現在の頭に簪を挿す起源です

・・・「人(霊止)還りの道」21編へつづく


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