「人(霊止)還りの道」260編


幽霊の正体見たり枯尾花
たそがれて山低う見る薄かな

因縁の玉を集むるこの館
因縁つける高姫大根
旅役者大根と聞いて顔しかめ
大根役者どこやらとなく魂が脱け
玉おちのラムネぶつぶつ泡を吹き
今抜いたラムネの泡や高く飛び
黒姫のやうな葡萄酒萩の茶屋
高山の低う見ゆる萩の花
如意宝珠空に輝く秋の月
秋彦の空高くして馬は肥え

這入れよと言はれて躊躇う熱い風呂
風呂吹を喰はぬ役者の子供哉
大根の役者の芝居チヨボ葱

高姫の敷居の慾に股が裂け
股裂けた五つの玉は不在の間に
黒姫は酒より男好きと言ひ
高山に黒雲起こり日は隠れ
東天に日の出の光暗は晴れ
堂々と吾は進み入り

明月や高山頭に照り渡り
高山を透かして見れば星低し

和知川に洗ひさらした石の玉
吾は尊き人に捧げつ
身魂相応堅くなつたる石の玉
石よりも堅い決心感じ入り
激流に揉まれて石は円くなり
瀬を早み岩に堰かれて石の魚

底までも澄みきりにけり秋の水
秋の水腐つてをれどいと清し
清らかな水には棲まぬ鮒もろこ
濁江の深きに魚は潜むとも
など川蝉の取らでおくべき

床の下深きに玉は隠すとも
など高姫の取らでおくべき
馬鹿野郎夜這の晨狼狽し
ゆき詰りては胸も高姫
動悸は玉の置き所
竜宮へおと姫したかと氣を焦ち
世界隈なく探す馬鹿者

人間を超越したり神司
黒雲に包まれ星は影潜め
高山に黒雲懸り雨は降り
涙川たちまち濁る玉の雨
黒姫の歌にお臍が宿替へし
脇の下キウキウキウと鼠鳴き
名歌の徳床板までが動き出し
睾玉の皺まで伸ばすこの名歌

豚よりも物喰ひのよき人もあり
如意宝珠玉さへ噛る狂女哉
今の世は砂利さへ喰ふ人もあり
嫁入の祝ひに据ゑる石肴
二世を固めの標なるらむ
岩さへも射貫く女の心哉

来客にその場を外す利巧かな
心から除けてみたきは襖かな
石よりも堅き心の集ひかな
鐘一つ年は二つに分かれけり

・・・「人(霊止)還りの道」261編へつづく


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