「アイヌラックル|地上神」


「カムイ」
アイヌの自然観で自然に存在する生命(動植物)ばかりか自然現象(太陽・月・風・波など)にも生命が宿り神が存在し自然観はギリシャローマやエジプトなどの古代文明の宗教や日本の古神道もまた同じような自然観から成り立っていて生命や自然現象に宿る神はアイヌでは「カムイ」と云われてます
自然ばかりではなく船や鍋などの自分たちに役立つものにもカムイをみてカムイに対してアイヌの人々はさまざまな宗教儀礼や祈りを行って大切にしていると云われます

「アイヌ」
人間と云う意味であり「アイヌラックル」も人間的なと云う意味で付けられていて「アイヌ・コタン」とは人間の村であり神々の村は「カムイ・コタン」と云われます

「ユーカラ」
アイヌ文化は文字を持たなかったので神話や英雄物語のすべては口承(こうしょう)で伝えられてます
神謡(しんよう)と云う神々のユーカラと云われている叙事詩は節をつけ韻文で謡われていて動植物や自然現象の神々や人間と同じ姿形をした神々が主人公であり英雄詞曲(人間のユーカラ)は人間の英雄を主人公とした戦闘・恋愛の長編叙事詩でありこの英雄詩曲のみをユーカラと呼ぶ場合もあります

「アイヌ語」単語の例
人間=アイヌ
男性=オッカヨ
女性=メノコ
男の子=ヘカチ
女の子=マッカチ
国=モシリ
村=コタン
山=ヌプリ
川=ペッ
海=アトゥイ
湖=ト
熊=キムンカムイ
鹿=ユク
狐=チロンヌプ
狸=モユク
シマフクロウ=コタンコロカムイ

アイヌ語は現代の身近な日常語にも受け継がれてます
シシャモ・ラッコ・トナカイの名
苫小牧(とまこまい)・登別(のぼりべつ)・札幌(さっぽろ)などの町の名
洞爺(とうや)湖などの湖の名
襟裳(えりも)岬・礼文島・利尻島など岬や島の名

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「アイヌラックル」
アイヌ語で「アイヌ」とは「人間」と云う意味であり「ラッ」とは「それらしい・似ている」であり「クル」とは「人(=神)」 と云うそれぞれの意味を持ってます
アイヌラックル全体では神様ではあるけれども人間のような人間と少しもちがわない神様と云う意味になりアイヌラックルは地上で誕生した初めての神で地上と人間の平和を守る神と云われてます
「オイナカムイ」「オキクルミ」などの別名でも伝えられてます

かつてまだ大地に動植物も人の姿も何もない頃「神(カムイ)」の何人かが大地に降り立ち世界を作り始め神々が大地に降臨したときには既に混沌とした大地から悪魔や魔神たちが生まれていましたが神々は魔神たちから大地を守りつつ世界つくりに努めたと云われてます
天上の神々はこの地上の様子に大変興味を持っていてその中で雷神「カンナカムイ」が地上を見下ろすと地上にいる「チキサニ姫」に心惹かれてたちまち雷鳴と共に「チキサニ姫」の上に降り立ち雷神「カンナカムイ」の荒々しい降臨によってたちまち「チキサニ姫」は火に包まれて数度の爆発の末に燃え盛る炎の中から赤ん坊が誕生しこれが「カンナカムイ」と「チキサニ」との間に産まれた子「アイヌラックル」であると伝えられてます

巨大な鹿が人間たちを襲うと云う噂がアイヌラックルの耳に届き夜中に魔女らしき者が顕われると云う噂があり神々の助言によりアイヌラックルはこの一連の噂こそ魔神たちが勢力を増す兆しだと知り地上の平和を守る神として魔神たちと暗黒の国に戦いを挑む決心をしたと云われてます
アイヌラックルは大鹿退治に出発し途中で小川のほとりで美しい姫に出逢い彼の妻となるべき白鳥姫にアイヌラックルは一礼をして道を急ぐと遂に大鹿が顕れてアイヌラックルに襲い掛かり通常の鹿の2倍はあろうかという巨体の前に苦戦を強いられて激しい死闘の末にアイヌラックルは大鹿を倒したと云われてます
アイヌラックルはこの鹿は到底野生の者ではないもうすぐ成人する自分の力を試すための天上の神々が使わした者に違いないと悟りアイヌラックルは大鹿を手厚く葬り地上の神である自分は相手が何者であろうと戦わなければならないことを告げアイヌラックルが真新しい矢を天上目掛けて射ると大鹿の魂はその矢に乗り天上へと帰って行ったと云われてます

大鹿退治から凱旋したアイヌラックルは白鳥姫に再会したが大鹿と共に噂にのぼっていた魔女「ウエソヨマ」が顕れて白鳥姫を奪い去りアイヌラックルは憎き魔女を倒そうとして魔女の魔力によって視力を奪われてしまい神々の助けでアイヌラックルは養育の砦に辿り付いて養育の女神の治療を受け全快に至ったが白鳥姫は既に暗黒の国で牢獄に閉じ込められいてアイヌラックルは女神から授けられた「天上の宝剣」を手にし防具に身を固めて1人で砦を発ち地底への入口を通って暗黒の国へと進みアイヌラックルの突然の出現に魔女「ウエソヨマ」を始めとする多くの魔神や悪魔たちが驚き襲い掛かりアイヌラックルは魔女「ウエソヨマ」たちを次々に斬り捨てて暗黒の国の大王をも征伐して大混乱に陥った暗黒の国ではアイヌラックルが天上の宝剣を天にかざすと激しい雷撃が国を襲いアイヌラックルの父である雷神「カンナカムイ」の力である稲妻のこもった天上の宝剣をアイヌラックルが数度振り下ろすと暗黒の国は火の海となり12日間燃え続けた末に完全に消滅にしてアイヌラックルは愛する白鳥姫を救い出して無事に地上の砦へと帰って行き養育の女神は白鳥姫が無事に地上に降りたことを見届けて天上へと帰って行き初めての地上の神であるアイヌラックルは魔物たちの脅威が消え失せた地上で人間たちと共に平和に暮らし続けたと云われてます

魔神退治の他にも数々の武勇を遂げたアイヌラックルですが晩年には人間たちが次第に堕落してしまいアイヌラックルはそれまで住んでいた地を離れいずこかへと去って行きその後地上の悪事や災害は増す一方となって人間たちはアイヌラックルを失ったことを激しく悔みましたがアイヌラックルは人間すべてを見捨てたわけではなく時おり雷鳴と共に見舞うと告げていて人間たちは雷鳴が轟くとアイヌラックルの来訪と云って拝むようになったと云われてます


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